歯科技工士の年収はいくら?
歯科技工士の平均年収は、厚生労働省の統計では、男女計で「426万円」です。
これだけ聞くと意外と高いように思えますが、年収「300万円以下」が5割を越えるともいうデータもあります
このように、歯科技工士の年収は調べるサイトによってバラつきがあり、本当はどれくらいなのか良くわかりませんよね?
たしかに人によってバラつきがあるのでどこを切り取るかによって平均年収にも差が生まれてしまいます。
そこで、実際に歯科技工士を“20年間”やっている私が、実際の給料を公開したいと思います。
1つ目の職場(歯科技工所)
- 月給18万円
- ボーナス年1回10万円
- 昇給は年に1回で月1万円くらい
- 従業員20人強
- 仕事内容は入れ歯の作成
- 就業時間は平均9:00~19:00(遅い時は23:00...)
- 『石の上にも3年』ということで3年間勤務
【年収226万円】(21歳)
↓
【年収262万円】(24歳)
2つ目の職場(院内ラボ)
- 月給18万5千円
- ボーナス1年目なし、2年目以降は3.6ヶ月分
- 昇給は年に1回で、月1万円~2万円
- 従業員20人弱
- 仕事内容はインプラントやクラウンなど加工全般
- 就業時間は平均9:00~20:00
- 6年間勤務
【年収222万円】(24歳)
↓
【年収420万円】(30歳)
3つ目の職場(インプラントメーカー)
- 月給36万円
- ボーナス年1回50万円くらい
- 昇給は月7千円くらい
- 従業員100人ほど
- 仕事内容はインプラント上部構造の製造
- 就業時間は平均6:00~18:00
- 3年間勤務
【年収480万円】(30歳)
↓
【年収510万円】(33歳)
4つ目の職場(ミリングセンター)
- 月給33万円
- ボーナス年1回60万円くらい
- 昇給は月6千円くらい
- 従業員20人ほど
- 仕事内容はCAD CAM 冠などのデジタル技工
- 就業時間は平均9:00~18:00(残業ほぼなし)
- 7年間勤務
【年収450万円】(33歳)
↓
【年収502万円】(40歳)
詳しく解説
上記がいち歯科技工士の年収遍歴です。
1つ目の【歯科技工所】では、「厚生年金」「健康保険」も加入していなかったし、労働環境も劣悪でした。多くの歯科技工士は、このような歯科技工所に勤めています。もし辞めずに続けていたら、明るい未来はなかったでしょう...。
2つ目の【院内ラボ】は、1年目はボーナスがなかったので、年収としてはかなり厳しかったですが、2年目以降は、ボーナスも入り昇給も悪くなかったのでそれなりの年収になりました。ただ、1日10時間労働が当たり前だったので、時給にするとどうなんでしょうね...。
3つ目の【インプラントメーカー】は、大手だったので、「給料」や「福利厚生」は良かったものの、1日12時間労働の激務だったので続きませんでした。
4つ目の【ミリングセンター】は、最先端のデジタル技工のおかげで、残業も少なく、給料も良いいので、ようやく“人間らしい生活”を送れるようになりました。
以上が、私の“20年間”の歯科技工士人生です。
まとめ
歯科技工士の年収は、「働く場所」や「年数」によってかなりの差があります。
歯科業界も“デジタル化”がどんどん進んでいて、その流れは今後もさらに加速していくことでしょう。
なにも考えずに同じ職場でず~っと働いているだけでは、新しい技術や知識を身に付きにくいので、自分で考えて行動していく事こそが“年収UP”に繋がるポイントです。
これからの時代は、とにかく早めに「デジタル技工」の道に進む事が1番重要だと思いますよ。